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「刹那・F・セイエイーッ！」 |
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「ギニャー！」 |
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「こらっ！ 社務所で騒いじゃダメっていつも言ってるでしょー！」 |
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「えーん、サグメちゃんがシコメのことをぶつんだようー。しかも貫手でだようー」
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「サグメちゃん！ シコメちゃんを貫手で攻撃しちゃダメでしょ。ふつうに攻撃なさい！」 |
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「ロックオン・ストラトスー！」 |
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「ちょ、サグメちゃん？ ……なんだか今日のサグメちゃん、様子が少し変だわ。さっきから藤子・F・不二雄とかロッキンオンとか、意味不明のことばかり言って……」
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「アレルヤ・パプティズムー！」 |
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「く……狂ってるわ！ 財産差し押さえ判決で追い詰められた朝鮮総連の逆ギレっぷりくらいに狂っているわ！ 教えてシコメちゃん、いったいサグメちゃんの身に何が起こったと言うのッ！？」
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「えーん。えーん。じつは、シコメが買ってきた『ガンダムA』をサグメちゃんに読ませたら、突然きちがいになってシコメを貫手で……」 |
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「ちょっとその雑誌見せて頂戴……ふむふむ。なるほど……原因がわかったわ。原因はこれ。新しく始まるガンダムシリーズの特集記事よっ！」 |
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「あーっ、『ガンダム00』のことだね！ でもどうして……。サグメちゃんといえば拝殿に自作のMGグフ・カスタムを飾っていたのが見つかって禰宜に修正されるくらいの自他共に認めるガンオタなのに！？」 |
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「いい？ 信じられないかもしれないけど、記事に書かれていることを、ありのままに読むわよ。
主人公の名前は刹那・Ｆ・セイエイ。
口数の少ない１６歳の少年のガンダムマスターで謎の私設武装組織（ソレスタル・ビーイング）に所属する。特殊暗躍傭兵（エレメンタル・マックシング）の一人。全世界を相手に戦争を終わらせるために戦う、熱血漢と冷徹さを兼ね備えた男。しかしまだ子供のような所があり、世間知らずな行動に出る事がある。たった一人で戦艦を30隻壊滅させたという最優秀な成績を持つ。だが、彼が戦う理由は今だに謎に包まれたままである。
愛機は、私設武装組織（ソレスタル・ビーイング）が彼のために特別に開発したガンダムエクシア。このガンダムは通常の人間が乗るとＧに耐え切れず、精神崩壊を起こしてしまうため刹那以外の人間は全く使いこなせないと言われている。
……おっ、おえー
」 |
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「あいたたたー。設定がイタすぎるようー。しかも名前が刹那・Ｆ・セイエイとかって、どんだけー！ たとえシコメが思いついても自重しちゃうような中二っぽい名前！ きんもー！」
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「“全世界を相手に戦争を終わらせるために戦う”とか“たった一人で戦艦を30隻壊滅させたという最優秀な成績を持つ”とか“刹那以外の人間は使いこなせない”とか……まさに典型的な中二設定よね。宇宙世紀ガンダムシリーズで人生を学んだ世代が作ったとは思えないクズ設定だわ。これじゃあ、ガンダム命のサグメちゃんが精神崩壊を起こすのもむべなるかなだわ」 |
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「グワジン……グワダン……サダラーン」 |
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「きちがいになったサグメちゃんが何かぶつぶつゆってるよ。なんの呪文か知らないけど、きんもー」
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「待って！ ……これはガンダムシリーズに出てくる戦艦の名前よ」 |
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「で、デ、デンドロビウムー」 |
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「わかったわ！ サグメちゃんは『ガンダム00』のあまりのクズ設定と腐女子層に媚びすぎなオールやおいキャラ総進撃状態にショックを受けて、体内のミノフスキー濃度が上昇、脳血管が詰まってやがて破裂、そのせいで言語障害を起こしてガンダムシリーズに登場するMSとMAと戦艦の名前しか喋れなくなっているんだわっ！」 |
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「それってもしかして、くもまっか出血とかゆうやつ？ だったらやばいよー、死んじゃうよー」
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「あのね、これをね、医学用語でホモばっか出血と呼んでいるの」 |
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「どっ わはははは」 |
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「ゲゼ ダギ・イルス キャトル！」 |
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「わっ、きちがいがこっちを睨みながらMSの名前を叫んでるよう！ なんかこわーい！」 |
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「でも待って。……よく聞いてみると、『ケーシー高峰かよ！』といつもながらの鋭いツッコミを入れているように聴こえなくもないわ」 |
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「そんなふうには、ぜんぜん聴こえないよ」 |
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「いいえ、あたしにはそう聴こえる！ ……そうよ、サグメちゃんはMSの名前しか発声できない不具者になってしまったけれど、それでもあたしたちとコミュニケーションを取ろうと必死なのだわ」 |
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「おおー！ 感動だね！ ほれほれ、ためしにもっとなんか喋ってみ？ ん？」 |
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「ゲンガオゾに……なって……コンティオに……ザンネック」 |
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「こんなことになって本当に残念、って言っているね！ 今度はシコメにもわかった！」
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「とても……ヘビーガンなジムキャノンで……ズゴック……クロスボーンガンダムX1」 |
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「えーと、『とってもヘビーな状況で、すごく、苦しい』……かしら？」 |
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「アッガイ！ アッガイ！」 |
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「きっと『正解！』と言いたいのね」
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「ノブッシ！」 |
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「今のはくしゃみね」 |
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「アッシマーをEz8に……チベ……ディジェ」 |
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「『アタシを伊豆に連れてって』？」 |
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「ズゴック！」 |
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「今のは昭和的にずっこけた音ね！」 |
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「（うーん、「医者」を「Ez8」で表現するのはムリがあったか。……ならば！） アッシマーをドム・グロウスバイルに……チベ……ディジェ」 |
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「『アタシをドン・フライの家に連れてって』？」 |
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「ズゴック・エクスペリメント！」 |
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「今のはすごくハデにずっこけた音ね！」 |
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「（「ホスピタル」と「ドム・グロウスバイル」って似てると思ったんだけどなあ……えーとそれじゃあ、ホスピタル、ホスピタル、ホス、ボス、ボル……）アッシマーをボルジャーノンに……チベ……ディジェ」 |
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「『アタシのブラジャーBカップ』？」 |
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「トロピカル・ドムッ！」 |
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「きりもみ急降下でずっこけた音だね！」 |
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「トロイホース級！ ドロス級！ ガンペリー！ カツ・コバヤシ！」 |
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「言葉の意味はわからないけど、きっとものすごく罵倒されているのだわ、あたしたち」 |
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「カテジナ・ルース！ ニナ・パープルトン！」 |
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「ひ……ひどい！ なにもそこまで言わなくても……」 |
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