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一人で社屋に入るのがおっかなかったので、駅で他の受講者が来るのを待ち、その人々の後ろについて 念願のセガ社屋侵入に成功！ いや、侵入だなんて人聞きが悪い｡きちんとエントリーシートを送り、参加資格 を得てのことです。 正面玄関を入ったところにモニタとドリームキャストが置いてあって、『サンバ DE アミーゴ』がプレイアブル なのでした。おお、ぜひやらねば、まだコレやったことないんだよねー、とか思ったんですけど、他の受講者は 見向きもせずに受け付けに向かっているので、僕も泣く泣く断念し、受付へ向かいます｡ ふと、この間立ち読みした就職活動マニュアルの就職セミナーの項に、「セミナーでは気を抜くな！ いたるところで 人事部がキミたちの一挙一動をチェックしているのダ！」と書かれていたのを思い出しました。 おお、あぶないあぶない、これはテストなのだ、炎チャレの赤ちゃんハイハイでいう「おもちゃゾーン」なのだ、 このサンバDEワナにハマってしまった受講者は、至るところで監視の目を光らせている人事部の方々によって 失格の烙印を知らぬまに押されてしまうのだ、と気付き、探検隊一同、ほっと胸をなでおろすのであった(しつこい)。 さて、セミナーがはじまりました。話をしてくれるのは、湯川元専務ではない、よく知らない専務と、それとなんと、 元・第９ソフト研部長、現・United Game Artists社長、水口哲也氏(※1)！ 来た甲斐あった！ まずは専務のお話｡専務いわく、「セガのゲームは世界一ィィィ！(※2)」なんだそうです。ゲームライブラリ3000本 のストックは任天堂を押さえて世界第一位だそうで、その他にアニメ6000本、楽曲15000本(セガカラ)のコンテンツを有し、惜しむらく映画のコンテンツ がないのを除けば、これはもう世界一のエンタテイメント資産を有しているのだそうです。そのわりには、 三期連続赤字でトホホなのだそうです。 赤字ですが、すごいです。なんだか入社したくなりました(今ごろになって)。 専務の話は常に世界を見据えていて、とてもワクワクして面白かったんですが、 『ダービーオーナーズクラブ(以下DOC)(※3)』のことを「メダルゲーム」と言っていたのだけはいただけませんでした。 違います、これって育成ゲームですよ専務！ なんて、専務にダメ出ししてどうするのか。 あー、そうそう、DOC！ ぜひ脱線せねば！ ぜひ語らねば！ 昨日、初めてDOCをプレイしたんですよ。常に順番待ちの大人気ゲームなのですが、ゲーセン開店直後に 行ってみたらけっこう空いていて、しかも小うるさいギャラリーもいなかったので、チャンスとばかりに勇気を振り絞って500円玉を投入しま した。 まずは、父馬と母馬を決めます｡よくわかんないので、適当に｡ 次に、名前を決めます｡これは、よくわかんないので、適当に、というわけにはいきません。なぜなら、ギャラリー が後ろで見守るなか、大型モニタに名前が大きく表示されたり、 ゲーセンの店員の兄ちゃんに「おーっと、○○○が追い上げるーっ」とか実況されたり もするので、安易に「プリプリマン(内輪ネタ)」とか「ミコシニュウドウ(妖怪)」とかしてしまうと、後で絶対恥をかいて しまうのです。 脳裏に浮かんだ競走馬っぽい名前候補のうち、「エルバッキー」か 「ノーマンベイツ」かで悩んだのですが、結局、より競走馬の名前っぽいほうの「ノーマンベイツ」に決めました｡ あ、「ノーマンベイツ」とは、『サイコ』に出てくる殺人鬼です。まさか殺人鬼名とは気付きませんよね、ギャラリーは。 で、その後は調教→レースの繰り返しなんですが、これが熱い。 パドック画面では各プレイヤーの馬ステータスが表示されるのですが、みんな強いのなんの。まあ、平日の朝っぱらからゲーセン でゲームに興じるロクデナシどもの操る馬です、ロクデナシほどゲームが強いという統計結果から鑑みるに強くて当然、新馬の ノーマンベイツ牡三歳芦毛など、まるでお話にならない強さです｡デビュー戦は、当然のごとくビリから二番目(ビリはコンピュータ)という結果となりました。 一芸に秀でた馬を作ればなんとかなるかもしれないと考えノーマンベイツのステータスを見ると、一番秀でている のは「コーナー」の項目。決めた、「コーナー最強サイコ馬」計画発動だ、というわけで、コーナー能力をビシビシ 鍛えます｡レースでも、普段は押さえに押さえて、コーナーに差し掛かった途端ムチボタン連打。 コーナーに限ってガシガシ差します｡いいえ、殺人鬼ウマなので、むしろ刺します｡刺しまくりです。 「おーっと、“曲がり角よりの殺人鬼”！ その異名の如く、差して差して差、し、ま、く、るーーっ」 と実況してほしかったのですが、 店員さんはそんな異名はしりません。僕が今考えたのだからとうぜんです。 とはいえやはりルーキー馬なので、コーナーでいくら奮闘しようとも、せいぜい三戦目の4着が最高でした。どうしても隣の席の専門学校生(推定) 操る「ブットビカットビ」には勝てません｡金と力が足りません｡あー、くやしいなあ。 とりあえず4戦して終了し、馬データの入った磁気カードを受け取ります｡これでいつでも育成の続きができるという仕組み なのですが、これがこのゲームのやばいところ。ウマかわいさに、あっという間にお金が消えていきそうです(１レース200円)。さあ、明日も早起きだっ。 えー、脱線おわり。レポートの続きを再開します。この調子だといつまでたってもレポートが終らないので、 以降は強引かつ簡略に箇条書きで。 ○水口部長の話も面白かった｡ ○質問の時間になると、みんな一斉に水口部長に質問を浴びせた。みんな熱気があることだなあ、と思った｡ ○能力検査を受けたが、食塩水の問題と、確率の問題と、その他いろんな問題が解けなかったので、 たぶんダメだ、と思った｡ ○能力検査の時間、頭を使いすぎてこうふんして鼻血が出た。 ティッシュを鼻につめたり出したりで時間をとられ、ますますダメだ、と思った｡ ○影から受講者の一挙一動をチェックする人事部の人に、「NO.○○○、ヒモロギ、鼻血を出す｡ 首筋の後ろを大きな振りでトントン叩き、後ろの席の受講者に迷惑をかける。判定：ペケ。」 とか審査用紙に赤字で書かれたに違いない｡鼻血にほんろうされる僕の人生｡ (※1) 『スペースチャンネル5』を作った人。やるべし。(僕はまだやってなかったりします) (※2) 同名のタイトルのマンガが、『ドリームキャストマガジン』に連載されているので、読むべし。 (※3) ゲーセンで人気沸騰のセガ製競走馬育成ゲーム。筐体がものすごくでかい。レース時には店員さんがレース の模様を実況してくれたりして、かなり燃える｡やるべし。 |