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さてさて、夜行列車と車を乗り継ぎ向かった先はそう、聖地ベナレス。 聖なる河ガンガーを眼下に見下ろし、嗚呼漂白のヒモロギ青年、その潤んだ瞳は聖河の濁流の向こうに何を見る? とかいって、この日はホテルでうだうだしているうちに日が暮れちゃいました。すぐそばを聖なる河が流れているというのに、この旅最大の目的はガンガー見物だというのに、このぐうたら青年ときたら、ホテルで寝たり、テレビを観たり、日記を書いたり、ホテルのインターネットサービスを使ってここの掲示板に書き込みしてみたりと、ろくでもないことに時間を費やす始末。青年は聖河をめざさず、五木寛之こしくだけ。 「だって、あついし」(青年・談) |