3月8日(木)


 神が幕屋に姿をお現しになり、契約の箱の上で二人の子供が寝ているのをご覧になってこう言われた。
「わたしが声を発し、その声で最初に目を覚ました子供をわたしの息子とすることにしよう」
 そうして主は眠り続ける子供たちに向かって
「起きなさいわが息子モーセよ」と静かに語りかけられた。
 すると、最初に目を覚ましたのは弟のアベルであり、遅れて目を覚ましたのは兄のカインであった。神は言われた。
「アベルよ、お前こそわが息子モーセである」


 という夢を見て、アベルが目を覚ますシーンに合わせて僕も目を覚ましたものですから、てっきり「ああ、僕は今日から神の御子モーセなのだなあ。シナイ山に登ったり難民を引っぱりまわしたりすんのってちょっとかったるいけどまあしょうがないなあ」などと一瞬考えたのですが、目をこすってよく見たら僕をお起こしになったのは神さまではなくうちの母で、神の子どころか「あんた、またインターネットつけっぱなしで寝たでしょう。電話が使えないから早く消しなさい」ときつく怒られまして、今日も今日とてやっぱりしがない人の子でしたよ。アルファでもなければオメガでもない。


 あ、上記の意訳聖書は夢なんで、とうぜん内容は滅茶苦茶です。
 キリスト教徒でもないのになんでこんな夢を見たのか不思議なんですが、おそらくは先日、ミュージカル映画『ジーザスクライストスーパースター』を観た影響かと思います。ユダ役の黒人さんが声量豊かでかっこよかったですよ。