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ブックオフでお買いもの。 恐らくは新人のレジ係のせいで会計所は大混雑｡僕はそのあまりの手際の悪さに心中いらだつ｡ 僕の前に並んだ女性はカゴいっぱいに少女マンガをつめこんでいて、これまた精算に時間がかかることかかること。 「あーあ、やだなあおたくな人って。いい年してあんなへんてこなマンガばっかり買っちゃって、よくもまあ恥ずかしくないものだよ」 そう思って自分のカゴを見たら、『バイオレンスジャック』や『バスタード』や『帝都物語』(加藤保憲の目が光っている表紙)や『怪傑ズバット』の脚本家が書いた本やらがぎっしりつまっていたので、びっくりした。 顔を赤らめながら順番を待つ。ようやく終わった前の女性の会計は5.600円くらいだった。 「あーあ、1冊100円が相場のブックオフで5.600円って、そりゃ買いすぎだよ。ははは」 心の中で笑っていたら、かくいう僕の会計は税込5.770円だったので、とてもとてもびっくりした。手際のわるい店員はびっくりした僕にびっくりしたのか、お釣りを二回くれた。僕はすまし顔で二回目のお釣りも受け取り230円の減額、結果として支出は5.540円、60円差で先の女性より買いすぎではない、ということになり、とても買い物上手な気分になりうきうき嬉しくなった｡家に帰ってから『帝都物語』を一冊ダブって購入し、100円損をしていることに気付き、哀しくなった｡ これが、本日の喜怒哀楽の一切です。感情の起伏の一切を本屋さんで済ませる人生。
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