|
プール監視で日が暮れる、そんな夏。 本日の業務報告。午前中は天候不順のため遊泳禁止、プールサイドでねそべって『拳児』を読みつつ待機。 午後はプールを開放するも曇り空のためか、やってきたのは小学三年生が二人と幼稚園児一人、あとは付き添いのPTAのみ。 子供たちは寒さに耐えかねて一時間もしないうちにプールから上がってしまい、あとはその子供たちといっしょにミズカマキリを捕まえたりカプトムシ談義をしたりPKがっせんをしたり園児にたかいたかいを強要されたりその際園児に髪の毛をワシワシつかまれ「おにいちゃんのかみの毛は、どうしてそんなにツンツンしてるの？」と『赤ずきんちゃん』の節回しそのままに質問されたり小３の小僧にカンチョーされたりカンチョーしかえしたりしているうちに勤務時間が終わりました。果たしてこれはなんのアルバイトなのか。 しかしアレです。まさか２１世紀になってまで自分がカンチョーしたりカンチョーされたりしているとは思いもしませんでしたよ。なにしろ子供の頃の２１世紀プランによれば、今ごろ僕はエンジニアで、妻一人子一人ロボット一台のしあわせな未来家庭を築き、タイヤのない未来クルマに乗り、空中に浮かんだでっけーパイプみたいな未来道路をピュンピュンと未来疾走したりしてたはずなんですが、困ったことに僕のファンカーゴにはタイヤが四つもついていやがるしおまけにヘコんでるし、それよりもなんなんだ、エンジニアはカンチョーとかしないんだぞ。妙な印を結びつつプールサイドを走り回ったりはしないんだぞ。「剣印・刀印・転法輪印」とか不動金縛りの呪印を応用した新しいカタチのカンチョーをクリエイトしたりするのは、はからずも発明家ではあるけれど、とてもじゃないが２１世紀のエンジニアは名乗れやしないんだぞ。 と、かようにですね、どこかで僕の未来が激しく変わってしまったもよう。エンジニアこそが僕の正しい未来であり、今のカンチョー人生なんぞはジャイ子と結婚レベルのゆがんだ未来です。僕のしずちゃんはいずこ、未来の修正案はいずこ、とばかりに机の引出し上段を開けたり閉めたり大開閉。されど出てこぬネコ型ロボット。代わりに引出しの奥から出てきたのは昨年インドで買った木彫りのシヴァ神像。しょうがないのでこいつをシヴァえもんと命名し僕の未来をなんとかしてもらうことにしました。 よくわかりませんがとにかくそんなわけで、来月号からのシヴァえもんの活躍をお楽しみに！ そもそも破壊神型ロボットだから、ジャイアンなんかは電光一撃ケシズミだー！ それでもって四次元リンガからひみつ道具を大射出ー！ 「空を飛びたい？ タケコプター？ んなもんねーよ、おらよ、“聖牛ナンディー“。これに乗っとけ。歩いとけ」みたいなかんじで、神さまなのでちょっととっつきにくそうなかんじー！ シヴァだけにしば漬けが好物だったりするベタさは、藤子まんがのお約束だー！
|