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ゲームボーイアドバンス用ソフト『トルネコの大冒険2』に大ハマリ。ホームページの更新もロクにせぬまま延延と遊びたおしておりまして、気づけばクリスマスも終わっていましたよ。つまり、僕は今年の聖夜をトルネコとかいうヒゲでビール腹の妻子もちおやじと過ごしてしまったわけです。朝まで寝かせないゾ、ウリウリ、みたいなアツアツぶりでもって、白紙の巻物に「メリークリスマス」とか書きこんだりして遊んでいたら、わが愛しのスイートハニー(妻子もちヒゲ商人)はシルバーデビルにたたきころされてしまいました。そんなかんじで、今年の僕の聖夜メモリーはシルバーデビルに撲殺。シルバーデビルに撲殺ということでどうかひとつよろしくお願いします。そんなメモリーあまりにあわれ、と思う方がおられれば、ステキな巫女さんかあるいはステキな緒川たまきさんをヒモロギさんに紹介してあげてやってください。きっと泣いて喜びます。 今更クリスマスの話もなんなんですが、僕はサンタクロースという俗習がきらいです。なぜ子供をだまさねばならないのか。なぜあんなすぐバレるウソで騙さねばならないのか。まったくの愚行です。 実際、僕も子供の頃は不思議でしようがありませんでした。どうしてパパとママはサンタさんがいるなんてウソをぼくにゆうのかなあ、ウソはいけませんてママわいつもゆってるのに、どうしてサンタさんのことだけウソつくのかなあ、とそれはもう悩みました。いくら考えても、大人が子供にサンタの存在を信じこませようとする理由がわからなかったからです。大人になった今の僕でもそのことについて首をかしげ続けているのですから、当時の僕にわかろうはずがありません。それでも当時、『一休さん』にでてくる「どうして坊や」を地でいっていた僕はどうしてだろうどうしてかしら、なぜだろうなぜかしらと一所懸命考えました。どうしてパパとママはサンタなんてウソをついたんだろう、その背後には何か大きないんぼうがあるにちがいない……はっ、もしやユダヤ・フリーメーソンのいんぼう！？ という流れで、僕はサンタなんていうくだらないコマーシャリズムの虚像を足がかりとすることによってオカルト道に開眼してしまったのです。なんと恐ろしいはなしがあったものでしょう。おのれ虚像のサンタクロース、おのれ「子供の夢」なんて陳腐な言葉に惑わされた大人たち、僕のまっとうな人生をかえせ！ というわけで、サンタクロースなどというヨタ話は子供の教育上好ましくないので、大人たちはこれからクリスマスプレゼントの授与者が自分たち大人であることを子供たちに明確に示し、大人の圧倒的資本力というものを子供に誇示することで子供たちに「資本☆主義」という新たな「夢」を与えることができるのです。このような教育を施すことによって初めて子供は資本力を有する大人に屈服し(家庭内暴力の消滅)、資本主義社会の恩恵に預かるべく、来るべき受験戦争に胸を馳せたりする(少年非行・学級崩壊の回避)ようになるのではないでしょうか。 〔シミュレーション〕 「パパー、パパー」 「なんだい、坊や」 「パパのくつ下貸してー。ベッドのわきにぶらさげておくんだー」 「……なぜそんなことをするんだい」 「サンタさんがね、くつ下の中にプレゼントを入れてくれるんだよ。つとむ君がゆってた。ぼくのくつ下ちいさいからプレゼントのスマブラはいんないんだー」 「ばかっ！ そんなホラを信じるばかがいるかっ！」 「だ、だって……つとむ君が」 「ばかものっ！ そんなブルーカラーの家の子供の妄想に毒されるんじゃないっ！ いいかい坊や、坊やの住んでいる世界は資本主義社会なんだよ。無償で商品を提供する機関や人間が実在したら資本主義社会が崩壊してしまうじゃないか。世の中は何をするにもカネなんだ。そんなもの、低所得層の家に育ったあわれな子供のささやかな妄想に過ぎないんだよ」 「で、でも、ゆかり先生(幼稚園の先生)もサンタはいるってゆってた……」 「いいかい坊や。サンタなんてものは存在しないし、仮に存在したとしても、ウチにはセコムが完備されているから、そんな不審者が坊やの部屋にたどりつく前に屈強なセコム警備員の手によってコテンパンさ。そしてセコムにいてこまされてぼろ雑巾のようになったサンタと称する不審人物を見下ろしてパパは言うんだ。『貴様のような馬の骨にプレゼントを恵んでもらう道理はない。子供にクリスマスプレゼントを渡すのは親の義務であり、権利でもある。いわれのない施しを甘受するほど落ちぶれた我が家ではない！ 北国に帰れ、アカの手先め！(足元に倒れているサンタに塩を勢いよく撒きつけるジェスチャー)』……ってね！」 「うわー。パパかっこいいー！」 「ははは。そうだ、パパはかっこいいだろう！ かっこいいのはサンタじゃなくて、パパとパパの持っているお金だよな！」 「うん、パパとパパのお金のほうがかっこいいよ！ パパのお金はどんなおもちゃでも買えて、まるで魔法みたいだ！ パパだいすき！」 「ははは。こいつぅ！(子供を抱えあげてクルクルまわる) いやあ、クリスマスってほんとうにいい行事だなあ。クリスマスばんざーい！」 「ホワイトカラーばんざーい！ ブルジョワばんざーい！」 「さあ坊や、お楽しみのクリスマスプレゼントだよ、開けてごらん」 「……わあっ！ 『ムー』の全バックナンバーだ！ ほしかったんだあコレ！ パパありがとう！ 資本主義ありがとう！」 〔シミュレーション結果〕 結局オカルトに開眼。あと、ブルジョワになりたい。ゲームキューブほしい。日記まとまってない。もうねむい。 |