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前回の巫女さん座談会のつづきは、まだ考えていないのでおいおいに。そんな『ドラえもん』誕生前夜の藤子不二雄のようないきあたりばったりスピリットでもって、ひとつこのゴールデンウィークを乗り越えてゆきたいと思います。乗り越えてゆこうじゃないか。 あいもかわらず現実逃避の手段として、借りてきた映画など観て暮らしているわけなんですが、しかしいやあ、『マイドッグスキップ』は泣けました。僕はがんらい冷酷無比の無感動男、二階堂面一(『ハイスクール！奇面組』)みたいなにんげんであり、しかもたとえば飼い犬への動物ぎゃくたいなんかは当たり前(犬の眉間に眉毛を描いてヘラヘラ笑ったりする)、といった愛情という言葉さえ知らない、目から流れる水のことを「なみだ」と呼ぶことさえ知らない戦慄の阿修羅、魔界のプリンスであるのですが、そんな僕にでも、僕にも泣けた！ と、「泣いた」という事実に感動して泣いてしまうくらい感動しました。まったくもっておすすめであります。 しかし、思えば僕が今まで目に涙を浮かべた映画というのは本当に数えるほどしかなく、『マイドッグスキップ』の他には、『マイフレンドフォーエバー』『ニュー・シネマ・パラダイス』、あとは『のび太の恐竜』『のび太の大魔境』ぐらいしかないんじゃないでしょうか。って、あ、こうして羅列してみて初めて気がついたんですが、どうやら僕の涙腺は「少年」というキーワードに弱いようです。犬と少年の成長物語、二人の少年の友情と永遠の別れ、少年の夢と追憶の日々、少年と恐竜、少年とバウワンコ。なんというか、ぜんぶ少年の成長物語でして、ホントに今まで気づきませんでした。 以上の考察を踏まえ、どうやら僕は少年成長萌えらしい、ということが判明しましたので、他に何か感動少年映画があったらばぜひ教えていただきたいです。あ、『ホーム・アローン』とかはべつにいいですよ。カルキンくんはうっかり成長しすぎたみたいだし。 『マイドッグスキップ』を一緒に観て、やはり隣でウルウルきていた弟に「犬ってすばらしいなあ」と漏らしたら、「あんたは犬嫌いだろ。眉毛とか描くし」となじられたので、なにを、あれは愛情表現だ、眉毛のない犬を不憫に思う飼い主の情愛がなぜわからないんだ、と口論になり、「どちらがより犬ずきか白黒はっきりつけてやる！ 負けたほうが死ね！」みたいな実にくだらないケンカへと発展し感動の余韻が台無しであったのですが、その弟がいうには、僕が親戚の飼っているミニチュアダックスフントを抱くとき、自分の体から思いっきりつき離したかたちで危険物でも取り扱うかのような持ち方をするので、よって見るからに犬を愛していないことがバレバレなんだそうです。んー、そうかなあ。そんなのべつに、むしろライオンキング誕生！ みたいな持ち方でかっこいいじゃないですかねえ。上腕二等筋とかも鍛えられて一石二鳥じゃないですかねえ。(このへんの理屈に、どうやら愛がない) |