8月29日(木)

 先日聴きに行った鳥肌実演説会のレポートでも書こうかと思ったんですが、えー、ネタの一切合切がやばすぎて、一行たりとも書けないや。


 で、話題は、そう、鶴見川のタマちゃん。ははは。もうね、ばかじゃないかしらんと、わたしはおもうわけなんですよ。やれタマちゃんが魚を食べただの、やれタマちゃんの寝姿をカメラにおさめただの、もう、ばかなんじゃないの。義務教育を受けていないんじゃないの。「月極」を「げっきょく」と読んではばからなかったりしてるんじゃないのきみたちは。アザラシなんだから魚を食べるのは当たり前でしょうと。アザラシを写真に収めたいのなら水族館に行けばいいでしょうと。あんな魚雷の不発弾みたいな体型の珍妙生物のあられもない夜の寝姿を見たって成人男性は楽しくもなんともないでしょうと。ねえ。まったく。

 たとえば、アザラシふぜいが陸地によちよち這いあがり、畑のダイコンを盗んでシャリシャリ食い荒らしているのを見つけたお百姓さんがクワを振り回して追い払おうとしたところ、激昂したアザラシに首筋を噛み付かれ全治6ヶ月の重症、いっぽう問題のアザラシは現在甲州街道をアザラシ走りで逃走中、目撃者の証言によればそのアザラシは上顎から二本の長いキバが鋭く突き出し、後頭部には二本の角とえり飾りがついており、体の色は白地に青の水玉模様で眼が三つ、捕獲しようとする市の職員に向かって「ほっといてくれよ」とくぐもった声でつぶやいたという……なんていうのならばともかく、ごくふつうのアザラシがありきたりな魚を食うシーンがなんでトップニュースなんだと。この国はなんなんだと。この国はそんなにヒマなのかと。マスコミも視聴者も揃いも揃ってひょっとこ揃いなのかと。いいかげん、そのひょっとこぶりにはあきれます。

 前日鳥肌ライブを観たことによって神経が昂ぶっている僕としては、この国のダメさ加減をはからずも露呈させてしまったあのいけすかないアザラシをですね、いっそとっつかまえて食っちまおうかと画策しているんですが、いや、やっぱりまずそうなのでやめます。汚染されてそうでバッチいですしね。そもそもわざわざ出かけていくことすらめんどいので、鶴見川近郊にお住まいの方は、ぜひ僕の代わりに河川敷まで出かけていってですね、くだんのアザラシに石など投げつけて海に追い返してやってくださいね。どうかみなさん、「タマちゃん追放運動」の輪を全国に広げましょう! 
 せーの、カエレ! カエレ! アザラシ、カエレ!


 べつに、ここまでタマちゃんを嫌う理由もなかったのですが、書いていたらだんだんノッてきてしまい、こんなんなってしまいましたよ。そもそも、縁もゆかりもないアザラシ相手に好きも嫌いもあったもんじゃありません。ここまで書いてきてなんですが、正直、アザラシなんかどうでもいいです。それではおやすみなさい。チャオ。