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聞いたところによりますと、我らが敬愛してやまない藤岡隊長の正式な芸名は「藤岡弘、」なんだそうです。最後に「、」がつくという。いっけんモーニング娘。のパクりのようにも見えますが、なんでもこの「、」には「いまだ終わらず、まだまだ続くゼー」といったかんじの意味が込められているのだとか。藤岡弘いまだ終わらず！ か、かっこいい！ モー娘。のパクリどころか、飛ぶ鳥を落とす勢いのモー娘。の「。」を向こうにまわしてむしろ喧嘩の大売出しですよ。藤岡弘、さんったら！ かかか、かっけーです！ 僕も敬愛する藤岡隊長を見習ってハンドルネームの終わりになにか記号をくっつけたい。しかし、「ヒモロギ、」ではあまりに二番煎じだし、「ヒモロギ？」（いまだ己を知らず）、「ヒモロギ！」（その名を聞きて驚かざるものなし）、あるいは「ヒモロギ……」（その名を聞きて絶句せざるをえず）くらいしか思いつかず、どれもあんまりピンとこない。いっそのこと全部ひっくるめて「……ヒモロギ！？」にしてしまうべきか。しかし、それではまるで同窓会で十数年ぶりに邂逅した級友（初恋の女性）がすっかり変わり果てたヒモロギさんに発した台詞のごときであり、ああ、愛知りそめし頃に別れた貴女の思ひ出の中にだけ私はひっそりと生きてゆくべきであった、若く美しかったあの頃の姿で……今や私の頭は滔々と禿げ上がり、加えて陰鬱に濁り淀んだこの眼差し、ああ、わが初恋の君よ、あの頃と変わることなく漆色に濡れて輝く両の眼で変わり果てた私の無様な姿を絡め取るとはあまりの仕打ち、いや、もはやなにも語るまい、今さら言い訳などすまいぞ、しかしただ一つ、あの日二人で燃ゆる夕陽に誓いし約束を私は決して忘れたわけではなかったのだ、貴女を裏切るつもりなど毛筋ほどもありはしなかったのだ、しかし私はあまりに弱すぎた、貴女と二人同じ地平に立ちて共に見つめあい、夢を語りしかつての私は既に死に滅んだ、今の私はもはや抜け殻、がらんどうの風穴に過ぎない私に貴女を迎えにいけよう筈などなかったのだ、せめて、かくのごときくだらぬ酒の席で遠目に貴女を窺おうという不埒な考えを実行に移してしまった不実な私をどうか許しておくれ、ああ！ といったかんじで、この名前からはあまりよいイメージを惹起されませんね。というか、どういういきさつなんでしょうかこの男の過去は。書いている本人からしてわけがわからぬという。そもそもたとえが長すぎる。 えー、まあ、なんだっけ。えー、そうそう、今日観た映画『GO』のなかで得た知識によれば、シェイクスピアいわく、バラからバラの名前を取ったところでその香りは変わることがないそうですから、まあいいやべつに元の名前のまんまで。なにがかわるわけでもなし。 いや待てよ、しかしよくよく考えてみたらば「ヒモロギ」なんつう単語は“神の宿る場所”“清浄なる場所”、みたいな意味であり、んー、なんだかすごく偉そうです。なまいきです。『奇面組』でいったら「切出翔」くらいやらしい名前ですね。わあ、なんて恥ずかしい。こんなハンドルで５年もまあよく。やっぱり改名しなきゃ。 ということで、いつかそのうち改名しますきっと。思いつきしだい。濁音が好きなので、ゲルググとかガオガイガーとか我利我利亡者とか、そんな名前に代わりますよきっと。ふふ、楽しみ。いやしかしいや待てよ、ガオガイガーなんかはいわゆるひとつの僕らの勇者王だから『奇面組』でいったら「似蛭田妖」レベルのかっこつけ名前に違いないなあ。なにかにつけてむつかしい。ここはやはりグワゴゼとかゲジゲジあたりでひとつ……などと、元の「ヒモロギ」でさえ人名らしからぬ名前だったのに、ますますどんどこ人名と遠くへだたった人跡未踏のネーミングゾーンへと突き進んでゆくワナ。 改名問題といった大きな課題を残しつつも、恐らく今年はこの日記がサイトおさめになるかと思います。一年間のご愛顧、まことにありがとうございやした！ 下半期の日記の中にはお見苦しい部分もあったりで恥ずかしいかぎりですが、あえて削除もしないことにしました。恥ずかしいからといっていちいち削除していたら、しまいにゃ全文章全コンテンツを削除せざるをえませんし。いやはや、サイトじたいが生き恥の集合体です！ チリも積もれば山となる。ゆえに恥も積もれば誉となるか、ということになると恐らくならないと思うんですが、とりあえず積むだけ積んどきゃなにものかにはなると思います。そんなこんなで来年もずかずか積みたおします！ 積むだけ積んどけバベルでゴー。そんなかんじでまた来年。よいお年を！ |