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某妖怪メールマガジンを読んでいたら、「さとりの怪」に関する文章の中にこんな誤字を発見。 近年でもドラマや映画で「さとされ」という自分の気持ちが他人に伝わってしまう設定の物語が人気を博している。やはり他人の気持ちを読みたい、逆に他人に気持ちを読まれたくないという心理が人間にはあるのかもしれない。 「さとされ」！ これは勿論「サトラレ」の間違いなんでしょうが、なんかいいなあ、「さとされ」って。いろんな人からさとされずにはいられない「サトサレ」。なんかもうね、親兄弟はもちろんのこと、友人や恋人、果ては通りすがりの通行人にまでさとされてんの。「あなたもねえ、もう少しよく物事を考えてから行動しないとダメじゃない」とかいわれてんの。うわー、うだつがあがらなすぎる！ ダメじゃんこのキャラ！ って、あっ。よくよく考えれば、この「さとされ」って、あまり他人の気がしないというか。 思えば、僕ほど周囲の人にさとされ続ける25歳というのもなかなかいないような気がします。上は大学の教授から下は7つも年若い実弟にまで、最近はとみに老若男女全般にさとされまくりですよ。なにしろ、学問研究、就職活動、生活態度等々、さとされるべきネタは豊富です。ついさっきも弟に「人間として致命的な欠陥が多すぎるんじゃない？」とさとされましたし。なんなんだ、毎日使っている自分の茶碗と他の家族の茶碗の見分けがつかなかったり、『弟切草』を観終わるまで主演の女性が奥菜恵であることに気づかなかったりしたくらいでそこまで言われるとは、にいさんゆめにもおもわなかったよ。 そういえば、縁もゆかりもない人にさとされるのも得意でした僕は。一人旅の中途で立ち寄った尾道の素泊まり宿の主人に「君はよほどよく出来た奥さんを貰わないと自滅するタイプだ」「秀吉を見習え」などとさとされたことがあります。京都で道に迷って土地のおばさんに道を訊いた時も、なんでこんなところで道に迷えるのだ、と気さくになじられたあげく、やはり「今度はしっかり者の彼女を連れておこしやす」と言われ、暗に僕のまぬけぶりをさとされなどしました。いったいなんだっていうのだろう、サトサレは一人旅をするべきではないのだろうか。そもそもまぬけなサトサレによく出来た奥さんやしっかり者の彼女はできるのだろうか。うーん、想像するだに、なんとも苦難の物語。オダギリジョー主演でドラマ化してほしいくらいです。でも、きっとつまんないだろうなあ。一時間さとされっぱなしのドラマなんて。はっちゃけない『あばれはっちゃく』みたいなもんでしょうか。 |