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入梅です。いやっすねえ。 夏が大好き、突き抜けた空の青と入道雲のコントラストや、密度の濃い闇に覆われた漠漠たる盛夏の夜を恋焦がれる僕にとっては、その愛すべき夏の前に立ちはだかる梅雨という季節ほどうすらうっとうしいものはありません。どうにかなんないもんでしょうか。毎年のようにどこかしらで異常気象だ異常気象だと騒いでいるわけですから、たまには梅雨のない異常気象年があってもよいではないかと思うのですが、梅雨さえなければあとはもう、夏に水不足で苦しもうが朝鮮半島が砂漠化しようがアジスアベバが米どころになろうが、もうどうだってかまわないのですが、今日も今日とて律儀に雨は降るんですね。ほんとうにもう、なんて梅雨だろう。 ちなみに、いざ夏になったとして、ステディーな関係の女子と海やら山やらに繰り出して青春をエンジョイ（死語）（死語の後に（死語）とかくっつけんのも死語）したりする予定は僕サイドにはまったくなく、日がな一日縁側でウチワをパタパタやって遠くに聴こえる蝉の鳴き声に耳をすまし、 「蝉時雨 淫語れんぱつ セミリンガル」 などというわけの解らぬ俳句をひねり出してはガリガリ君（コーラ味）をかじる、そういったしょうもない日々しか用意されていないように思われるのですが、それでもやっぱり夏はよいのだなあ。楽しみなのだなあ。 |