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健康診断を受けてきました。診断結果は、心臓に異常があるかもしれない、といったかんじのちょっとシャレになりえない結果が出てしまい素でヘコんでおります。 まあ、まあね。まあ、その話は置いといて、僕は健康診断における血液検査に伴う採血の過程において必ずといっていいほど貧血に、もしくはそれに近い意識もうろう状態におちいってしまい大変なさけな恥ずかしいのですが、あれは全体なんとかならぬものでしょうか。うーん、なんねえなあ。だめだこりゃ、だっふんだぁ、といったかんじの話でもしますよ。明るくいこうぜ。 なぜ貧血になるのか。それは、自分の血を見るのが怖いというわが肝っ玉のミクロさかげんもさることながら、病院サイドとしても僕の血液を多量に搾取しすぎなのではなかろうかと思うんです。が、しかしいかんせん、僕は自分の血が抜き取られるさまを直視できないため、実際どれほどの量を採血されているのわからないという。おそらくは人が見ていないことをいいことに2リットルくらい抜かれちゃっているんじゃないですかね。そうとしか思えない卒倒っぷりです。 血を抜かれる様子を想像しただけでもテキメンに卒倒してしまう僕ですから、今回はそっぽを向きつつアパッチ族の最後についてぶつぶつ考えをめぐらせていたのですが、ところが今日の看護婦さんはゴブリンみたいな顔をした人で、いや、顔のことはこの際関係ないのですが、ともあれ、このゴブリンによく似た看護婦さんは「はい、針刺しまーす」だの「はい、血ぃ取ってまーす」などといちいち実況しやがるので、僕の脳裏からアパッチの酋長ジェロニモの悲劇はいつしかスライド式に押し出され、代わりに血にまみれた注射器と血の気を失った左腕と血に飢えたゴブリンの映像とが想起され、かくして僕は今日も頭をもうろうとさせてフラフラと診察室の椅子に倒れこまずにはいられなかったのです。なんなんでしょうこの看ゴブは。僕はあからさまに顔をそむけて注射におびえているというのに、なぜに実況中継をするのか。悪意を感じずにはおれません。あからさまに悪の勢力です。サウロンの手の者です。中つ国の平和を取り戻すためにも、やつらには決して指輪を渡すことまかりなりません！ などと、中つ国レベルにまでスケールをでかくするほどの話でもなかったですよね。たかが貧血、たとえるならば一作目のメリーとピピンくらいどうでもいい話ですね。そんなことより問題は僕の心臓ですよ。あー、どうしよう僕の左心室！ |