10月17日(金)

 クールでクライムな『パルプ・フィクション』『レザボア・ドッグス』よりもティティでツイスターな『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のほうがヘラクレス大好きな僕にとっては、クエンテン・タランチーノ(千葉真一ふう発音)のティティ・ツイスターな最新作『KILL BILL』の公開が今からもう楽しみで楽しみで待ちきれず、こうふんのあまり今にも失禁してしまいそうです! ……いやまあ、ほんとは既に四回くらい失禁してしまっているわけなんですが、今のやつはギャザーとかパットとかいろいろついてて吸収力もマジヤバいので、シモのトラブルなど平気の平左ときたもんです。日常生活なんら支障はございません!


 失禁さておき、いま僕はネット上の『KILL BILL』情報をいろいろと読み漁っているんですが、これがまたヒドい! ヒドく素晴らしい!

「劇中において日本刀の携帯は珍しくなく、飛行機の座席にはポン刀ホルダーがついていたりする世界観」

「監督が『背景の空は『吸血鬼ゴケミドロ』みたいな色にしてくれ』とスタッフに指示したことがあったものの、当然のごとく誰にも伝わらなかった」

「『バトルロワイヤル』で見出された栗山千明演じる女子高生殺し屋(かなんか。制服姿で鉄球をぶん回す)の名前は“GO GO 夕張”。由来は『マッハGO GO GO』と「ゆうばりファンタスティック映画祭」から」

 うわー、うわー、なんてキャンプでエクスプロイテーションなんだろう! 三隅研次や石井輝男のオマージュにつゆだく満ち満ちたこんな映画が全米興行一位をとるなんて、そんな暴挙が許されるのでしょうか!? 『吸血鬼ゴケミドロ』なんて日本人の僕だって観たことないよ! 『直撃!地獄拳』が僕の限界なのに『片腕カンフー対空飛ぶギロチン』へのオマージュがどうのとかいわれてもわけわかんないよ!

 いやはやこのタランチーノとかいうオタクの人の、「作りたいものを作るからわかる奴だけわかれ」みたいな創作精神、僕はきわめて正しいと思います。すばらしいなあ。僕もこんなオタクになりたいなあ。オタクの鏡だなあ。この人と日本の正しいオタク代表の大槻ケンヂさんとで対談してくんないかなあ。二人とも救いようのないB級映画オタクだから、どうせ石井輝男監督の『恐怖奇形人間』とか石井聰亙監督の『狂い咲きサンダーロード』とかドB級映画の話で盛り上がるんだろうんなあ。うあー、めちゃくちゃ見たいなあ! 勉強させていただきたいなあ! そして僕は失禁、失禁、また失禁!