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帰ってきた！ 誰が！？ 藤岡弘、探検隊が！！ そう、彼らがついに帰ってきたのだ！ 「私の探検はアマゾンで始まり、アマゾンで終わる」前回の探検のエンディングで意味深な発言を発した藤岡隊長。もしやこれが最後の探検だったのか……我々は降りかかる不安を必死に払いのけ、次回の探検に思いを馳せた。しかしほどなくスイスペが終わり、「水曜スペシャル」の流れを汲む我らが探検隊は活躍の場を奪われてしまうことになるのであった……だが、そんな絶望的状況であるにも関わらず、僕らは信じることをやめなかった。探検隊の不死鳥のごとき復活を。僕らは夢見ることをやめなかった。再び始まる探検隊の冒険の日々を。そして僕らは待つことをやめなかった。僕らの願いが届く日が来ることを。そして今日！ ついに！ 「saturday special」のロゴを身にまとった藤岡隊長率いる新生ドスペ探検隊が僕らの眼前に！ 願いはかなう！ 僕らがわんぱくな冒険心をその身の内に燃やし続けるかぎり、探検隊は何度でも蘇る！ 放送曜日は変われども、探検隊シリーズは永遠に続くんだ！ 地球上から未踏破地域（テラ・インコグニタ）と未確認生物が消えないかぎり、否、たとえ両者を無理矢理創りだしてでも、探検隊の行なう数多のスリルに富んだ探検と、僕らの無数のツッコミに彩られた視聴はいつまでも続くんだ！ といった長い前置きはさておいて、恒例の藤岡探検隊レビューだよ！ やった！ ああ、再び探検隊レビューを書けるよろこび！ 失禁という行為は、今日という日を迎えた僕の感動と興奮を表現するためだけにこの世に存在する！ 「藤岡弘、探検隊シリーズ第六弾！ ミャンマー奥地 赤い密林縦走3000キロ 伝説の野人ナトゥーを追え！」 その1 ○今回のターゲットはミャンマー山岳地帯において昨今頻繁に目撃されているという野人ナトゥー。ヤンゴンの雑誌社で得られた情報によれば、その生物は漆黒の体毛に全身を覆われ性格は凶暴。体躯は2メートル超で、広範な地域に渡って目撃されているという。探検隊は早速、ヤンゴンから最も近いチン州の山岳地帯へと飛ぶ！ ゆけゆけ！ ○我らが藤岡隊長を先頭に山中の坂道を行く探検隊。始まったばかっりだっつーのに、とつぜん隊長がテンション全開で叫ぶ（写真1）！ 「おーっ、なんだあれはーっ！（たぶんこんなようなことを叫んでいる。テンションが異常なほどアレすぎて何度巻き戻しても聞き取れない）」 なななんと、坂道を一本の丸太がゴロゴロ転がってくるではないか！（写真2） 殺人巨大丸太、突然の襲来！ シュールだ！ ヘビや毒グモといった生物ならまだしも、とうとう丸太木材なんつう無生物にまで襲われ始めた我らが探検隊！ こここ、これはしょっぱなから凄いことになってるぞー！ ギャガーン！ そして早速隊長大ピンチ！ 死ぬ！ このままでは隊長が開始三分で丸太の下敷きになって死んでしまう！ ……と、隊長の前に飛び出した一つの影。それは今回の探検が初参加となる松田優隊員（写真3）であった。松田は襲いくる殺人丸太の前に飛び出し、身を呈して転がる丸太を止めたのだ！ 見ればこの松田隊員、出自は俳優とのことだが相当ガタイがいい。松田＝パワーキャラ、と視聴者に印象づけるにはこのうえなく適したハプニングであった！  （写真1）殺人丸太の襲来にはさしもの隊長もビックリ！  （写真2）問題の殺人暴走丸太。丸太を転がした犯人は坂の上にいたゾウ。  （写真3）ガタイと態度の大きな松田隊員。名作ゲーム『街』にも出演した俳優さんなのだ！ ○丸太をどかしている最中サソリに襲われる白鳥隊員！（写真4） さすが白鳥！ へっぽこハプニングの雄！ この人もしょっぱなから飛ばしてんなあ！  （写真4）常に一歩先ゆくおっちょこちょいを披露し続ける白鳥！ 今回の活躍やいかに！ ○チン州チン族の村ソンタウへ向かう一行。かつては首狩り族と呼ばれた人々の末裔が住む村である。折りしも祭りの儀式の真っ最中。森で見つけた1トン超の巨石を奇声をあげながら運ぶ、という儀式に探検隊も参加することに。村民たちとの触れ合いのひと時。しかし、隊長の脳裏には言い知れぬ不安がよぎっていた！ ナレ「隊員たちは儀式に熱中し、我を忘れていた！」 なんでそこで我を忘れるかなあ。君たちは学校行事のたびに必要以上にテンションをあげる小学生児童のようだよ！ そしてなんと、はしゃぎすぎた白鳥が転倒し腕を負傷（写真5）！ また白鳥かよ！ 白鳥のおっちょこちょいぶりもここまでいくと神業としかいいようがない！ カリスマおっちょこちょい白鳥！  （写真5）クラスに必ず一人はいたよね、こういうすぐ調子に乗っちゃうおっちょこちょい。 ○怪我した白鳥は打ち捨ててつつ、村では夜を撤した踊りの儀式が始まった！ 酒を振舞われ、白鳥のことなど忘れて陽気に踊る松田！ しかしこの男は巨躯のクセしてやたらリズミカルに踊りまくる。ナトゥーは身長2メートル以上という話だけど、松田もそうとうデカ……あっ、もしや……もしや松田が突如探検に参加した理由は……もしかして…… ○村長の話によれば、ナトゥーは村の守り神であるのだという。そして祭壇に置かれた土産物屋の木彫りライクなてきとう神像がクローズアップ。村長が言うには、ナトゥーはもっと北に棲んでいるらしい。 隊長「ミャンマーの北というとなあ、ヒマラヤに近いな。イエティのような未確認生物がいてもおかしくないなあ」 いつもながら、UMAに関する隊長の造詣の深さには舌を巻く！ そして一行はカチン州プータオへ。市場で高麗人参を見つけ喜ぶ隊長！ 「もしかして高麗人参じゃないかこれ！ 体にいいから買っていこうか！ 煎じて飲むか！」 大喜びの隊長！ 隣で苦笑しながらうなずく松田。健康に対する隊長の関心の強さにも舌を巻く！ ○ナトゥーに関する新情報を求め、山岳民族リス族の村を目指す一行。どんな悪路も百戦錬磨の探検隊を阻むことなど出来ない！ そしていつしか道も途絶え、探検隊は車を捨て、更に山の奥へ。目の前には華奢な吊り橋。吊り橋を渡ると必ず誰かが川に落っこちる、という百渡百落の我らが藤岡探検隊！ もはや、隊員各位が「川を見たら落ちなければならない」といった強迫観念に取りつかれているとしか思えない。そんなパブロフの犬状態の隊員ばかりが揃った藤岡探検隊。今回はどうか！？ 隊長「おいおい、揺らすなあんまり。ゆっくりな。 ……おい揺らすな！ ゆっくり行け。 ……揺らすなつってんだろ！」 ３回目ではマジ切れした感のある藤岡隊長。おなじみナレーターの田中信夫さんに「そうはいっても吊り橋は揺れるものである！」などとツッコミを入れられる始末！ しかし、隊長の度重なるしつこいマジ注意のおかげで隊員は誰一人として川に転落せずに済んだ！ 珍しいこともあるものである！ ○リス族の猟師の話によれば、3、4ヶ月前に数人が同じ山でナトゥーを目撃しているという。一人の猟師を案内人に、探検隊はナトゥーの潜む魔の山に侵入！ もはや敵のテリトリー内、見えるもの全てが敵である！ 果たしてどんな試練が探検隊を待ちうけているのか！？ ○その頃ヤンゴンのインターネットカフェには、腕を骨折し隊を離脱した白鳥がいた！ そうか！ カリスマおっちょこちょい師であるこの男が隊にいなったから、さっきは誰も川に落ちなかったのだ！ この男、仕事（川落ち）もせずにこんな都会で何をしているのかといえば、インターネットを利用して世界各地の野人情報を収集していたのだった！ 怪我していたほうが実は役に立つ男白鳥！ ナレ「しかしここミャンマーでは規制が敷かれているためリアルタイムで情報を受け取ることが出来ない」 ……。結局のところたいして役に立たない男白鳥！ ○再び探検隊の眼前に現れる吊り橋。しかも今度のは竹製で、さっきのものよりも更に華奢な作りだ！ これはさすがに誰か落ちるに違いない！ 落ちる落ちる！ これは絶対誰か落ちるよー！ 隊長「おいー、絶対に揺らすなよ！」 隊員「はい」 ナレ「命令を無視して隊長の逆鱗に触れたら大変である。隊員たちは先を急ぎたい気持ちをぐっと抑えてしばし見守る。隊長は無事渡りきった。隊員も全員無事に渡りきった」 隊長「よし行こう」 隊員「はい」 ……ん？ あれっ？ なんでこんなにスムーズ！？ 藤岡探検隊なのに誰も落ちないこの不自然さ！ おかしいよ！ 不可解だよ！ ここで誰も落ちないなんて怪しいよ！ やらせなんじゃないのコレ！ などと勘ぐりたくなるほど。とりあえずポンポン落ちてくれる白鳥の偉大さを再認識！ ○とかなんとか言っていたら、ブラウン管には悲鳴をあげながら斜面を転がり落ちていく大和・坂本仲良しコンビ（写真6）が映し出された。白鳥のいない穴は俺たちが埋める！ と言わんばかりの体を張ったおっちょこチームプレーに思わず涙！  （写真6）白鳥がいないならオレたちが！ ワン・フォア・オール！ オール・フォア・ワン！ ○野人の目撃ポイントである水場、山道にカメラを設置する探検隊。猟師がナトゥーを目撃した状況を再現するため、ナトゥーが歩いていたという位置に松田を立たせてみる隊長。あやしい……やはり巨大野人ナトゥーの中の人は……いや、言うまい！ ○それにしても松田隊員、今回が探検初参加だというのに、探検隊の中では副隊長格扱いのようで、古参の渡辺・坂本・大和らをアゴで使う使う。古参隊員に愛着を持っている僕にしてみれば多少の違和感が。なんだよちょっと丸太を止めたくらいで！ 渡辺なんか肩にタランチュラを乗せたし、坂本は底なし沼にはまってみせたし、大和なんかマッパでウシの背中を渡ったんだぞ！ 丸太男に負けるな！ がんばれ古参！ ○あまりにも危険だから、と最後の目撃ポイントへ近づくことを拒否する猟師。案内役不在のまま更なる奥地へ入っていかざるをえなくなった我らが探検隊。果たして大丈夫なのか！？ ナレ「ここからは隊長の危機センサーが頼りだ。いくつもの修羅場を潜り抜けてきた隊長の嗅覚は、この時何かを感じ取っていた」 おーっと！ きた！ きたきた！ 本日初の「危機センサー」！ この単語がひとたび発せられるだけで、「2ちゃんねる」では合計するとスレ一つ分にはなるであろう膨大な数の「ｷﾀｰ」が瞬時に書き込まれるというサーバー泣かせの決め台詞！ 「危機センサー出た！」ガッツポーズで立ち上がる僕！ そしてふと我にかえり、照れ隠しに咳払いをひとつしてもう一度座りなおす僕！ でもまたなんか嬉しくなっちゃって、さっきよりは多少小声でもう一度「危機センサー！ うおー」などと叫びながらもう一度立ち上がる僕！ そしてまたすぐ座る僕！ これほどまでのカタルシスって、長い人生そうそうないよね！ 隊長「怪しいな。なんか感じないか？」 鋭利な刀よりも更に研ぎ澄まされた隊長の危機センサーはミクロの異変も見逃さない！ なんとそばには根元から不自然に倒れた竹が！ そして前回の探検時にその成長ぶりが評価された坂本が独自の観察眼によって動物の骨を発見！ もしやナトゥーの餌食となった哀れな獣の遺骨なのかっ！？ もの言わぬ骨はナトゥーの凶暴性をなによりも雄弁に語る！ ○ナトゥー捜索の前線基地といえるアタックキャンプに坂本と長沢を残し、探検隊はベースキャンプに帰還。先日手に入れた高麗人参を煎じて飲む隊長。滋養だ！ 襲い来るナトゥーの脅威に打ち勝つには相応の滋養が必要なのだ！ そして翌朝、アタックキャンプの隊員が設置したセンサーに反応があったことを告げられ、色めきたつ探検隊本隊！ しかし、カメラを確認すると、残念ながらそこに映っていたのはただのニシキヘビであった。そんな折、ジャングルに響き渡る隊員の悲鳴！ なんと、隊長たちがビデオを検証しているその横で、地味で取り得のない長沢隊員がニシキヘビに巻きつかれていたのだ！ 蛇巻かれアクシデントは過去の探検で渡辺隊員らが実践済みであり、このあたりさすが長沢ハプニングらしいインパクトのなさである。 ○カメラ撮影は空振りに終わった。しかし、決して手ぶらで帰らないのが我らの藤岡探検隊！ 探検隊は森の中で野人のものとおぼしき乾燥した糞、いわゆるウンコ、やや婉曲に表現すればウンチョス、を発見する（写真7）！ 土曜の夜19時40分、いつもはまだ帰宅していないお父さんもまじえ夕食を囲んでいるであろう一家団欒の時間帯、画面に大アップで映し出されるウンチョス！ あまつさえ「糞の中には果物の種が……」などと含有物の詳細説明付きで大アップのウンチョス！ サンプル採取をする渡辺・大和隊員はウンチョスぜんぶを袋に詰めようとし、「おいおいおい、一つでいいだろうー」と隊長に難色を示される（写真8）。それほどまでの巨大ウンチョス！ ウンチョスもここまで巨大だと逆に気持ちがいいじゃあないか！ むしろ逆に食が進むってもんだゼー！ お母さんゴハンおかわりー！  （写真7）巨大ウンチョスを囲んで神妙な顔つきの男たち。おっそろしいウンチョスだなあー。  （写真8）ウンチョスを全部持って帰るつもりだったうっかり隊員二名の図。ウンチョスを持ちながら「あっ、いけね！」的表情をみせているのが大和隊員。指示が理解できず不思議そうな顔で隊長を見つめているのが渡辺隊員。この男は半魚人のウロコもぜんぶ拾って持ち帰ろうとした前科がある。 といったかんじで前半戦はここまで。二回に分けます。探検隊レビュー第二段はまた後日！ おいおいおい、一度でいいだろうー、とかいう意見ももっともですが、一気に書くのも勿体無いし！ 後半もすごいっすよ！ |