7月5日(月)

 引越しの際こちらにあまり夏服を持ってこなかったので、土日はせっせと服を買いに出かけています。折りしもセールの時期、服が普段より安めに買えて助かってはいるのですが、しかしながら東京のセールとかって人が多すぎです。土曜日の伊勢丹メンズ館なんて、人の数がサケの産卵みたいで泣きそうになりましたもん。
 そもそも僕はあまり演算処理能力が高くないので、一度に六人以上の人間が横に並ぶとキャラの映像がチラついたりしちゃうんですよ。んなもんだから、新宿にいる間じゅうずっとチラチラしっぱなし。なにしろ田舎ものだもの。そしてファミコン世代だもの。チンチラチラチラ、チンチラチーラ、みんなーでー消えさり草ー、田舎もんだーかーらー。などというズンガリ替え歌をこころの中で歌いながら、ふた月ぶんの食費に相当するお金を払ってすてきなお召しを買いました。

 金もないことだし、もうチラチラ新宿なんて当分行きたくないのですが、セール期間中という理由で購入したパンツの裾上げをしてもらえなかったため、近いうちまた新宿のヘルムートラングに行かねばなりません。うわ、なんてめんどくさい。裾上げのためにわざわざチラ新まで出かけるのも面倒このうえないので、プレートのずれこみ等の地殻変動現象によって新小岩−新宿間が電車で5分くらいの距離にまで縮まってくれればいいのにと思いました。いや、むしろ縮まるべきだと思います。だっておかしいもんそんなの。ということでがんばれ生きている星・地球! 地球ほれほれ! なにやってんだ地球!

 かように、人類というものは怠惰やエゴが極まるあまり母なる星ガイアに甘え、頼り、一方では地球のこうむる傷や痛みというものに対してはまったく無頓着である、ということがよくわかる日記であるので、この日記をもし極秘のうちに地球視察に訪れている宇宙銀河連合の惑星環境保護局調査員、もしくはかつて神々との戦いに破れ地上を追われ、地下世界に封印されながらも復活の好機を待ち続ける悪魔族の尖兵とかに読まれたりすると「やっぱ人類って超自分勝手だよね。裾上げをしに新宿まで出かけるのが面倒だからってそれを地球のせいにするなんて」「ナント利己的ナ生物ダ……人類ハ殲滅ノ対象デアルト本部ニ報告シヨウ」などということになり、悪魔やエイリアンに人類が滅ぼされてしまいかねず、やばいよなあ、と思いました。

 いや、思ってませんけど。思うわけないですよ。悪魔やエイリアンを読者に想定した運営を行なうほど頭がおかしくはありません。そもそもそんな奴、いたら馬鹿ですよね! というか気持ち悪い! キモい! 悪魔とか宇宙人とか、本気でいると思ってるんでしょうか。まったく、マンガの読みすぎとしか思えません。たとえば僕なんかは常識人の代表的存在とよく言われるのですが、そんな僕が読者に想定しているのはせいぜい人類と超人くらいです。これが常識というものです。というわけで、こんど後楽園球場で健康診断を兼ねた超人限定オフ会を行ないますんでよろしく! 人間は参加禁止! マサカリとかかついでやって来てもダメ!