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牛を殺せるくらい強い男になりたいという至極単純な理由により、極真空手を習いたいと思っているんですけど、怖くて道場に行けないんですよね。なんかほら、部外者がふらりと道場に入ったりしたら即座に叩き殺されそうじゃないですか、極真って（偏見）。 道場へ行くのは怖いので、いまは大山倍達先生の名著『地上最強への道 大山カラテもし戦わば』を繰り返し熟読することによって心の段位を上げています。とりゃーっ。 それにしたって面白いです『地上最強への道』。老境を迎えた大山先生が 「オレがもしヒョウと戦うならばこうする！」 「オレがもしライオンと戦うならばこういう作戦でいく！」 「オレがクマやゴリラと戦った時はやばかった！（実践済み）」 「オレは力道山の空手チョップはたいしたことないと思う（嫉妬含む）」 などといったスーパー人獣大戦をシミュレートするというワイルド＆ソリッドなバトル妄想＋実体験が本書の最大の魅力ですが、ひとつの道を究めた大山倍達という人間がつむぐ金言の数々があちこちに散りばめられているのもまた本書の隠れた魅力のひとつです。 「私は空手一筋であった。こんなものに一筋にならねばならぬほど、私はほかの道から締め出されていたのだ。そのため、戦うことについての追究が、そういう一念からなされたとするならば、ある種の技術の追究は、ある人物の愚かさゆえになされるものだともいえよう。したがって、私の戦いのあとは、おろかさのあとだともいえるのである（本書より）」 かっけーなー！ 大山せんせいかっけーなー！ マウンテンゴリラに飛び蹴りをかましたりするのは一般常識からかんがみて非常におろかな行為ではあるけれども、それでもやっぱりかっけーなー。愛すべき空手バカ一代。なんらかのバカ一代になって周囲からバカバカ言われ続けるバカ人生。僕も目指そうそんな人生。これぞ男の人生計画。 |