皆さん既にご存知かとは思いますが、僕らの大好きな筋少ことKING-SHOWこと筋肉少女帯が再結成ですよ！　悲しい別れと思っても、いつかはまた出会う！　そんな名曲「ペテン」の歌詞が約十年ごしで現実となり、ぼかあもう常時ニコニコ、頬がエニタイムゆるみっぱなしであり、いつでもへらへら笑っており、これではまるでニアデスハピネス症候群の人みたいです。まもなくコロッと絶命し、そして人間の肉を食いちぎるためだけに現世を徘徊するゾンビとして蘇生しちゃう人みたいです。そうなる前にライダーマンの右手でどうか僕の体を165以上の肉片に切り刻んで再殺してください。ステーシー！

　嬉しさのあまり、筋少知識およびオーケン知識のない人が読んだら毒電波びんびんな奴だと思われるような文章を書いてしまいましたが、ああそういえば「毒電波」という言葉を発明して世に広めたのも筋少の大槻ケンヂ先生なんですよ。他には「ダメ人間」という言葉を創出したのもオーケン先生。 『エヴァ』の登場人物である綾波レイは筋少の「何処へでも行ける切手」という曲がモチーフだし、かの『ジョジョの奇妙な冒険』の中にはオーケン先生をモデルとした音石明という反省すると強い犯罪者が登場するし、和月伸宏の『武装錬金』なんかはそれこそ筋少オマージュのオンパレードだしで、90年代後半から現在に至るまでアニメやマンガ、サブカルチャーのあらゆる局面に影響を与え続けている筋少とオーケン先生であります。

　 かくいう僕も中坊の時に「『スト�U』CMのタイアップ曲だったから」という至極安易な理由で筋少CDを聴いてみたところ、その特異で怪しい歌詞世界に脱魂。「オカルト」「乱歩」「文学」「カルト映画」といった今の僕を構成する諸要素の大部分をたった一個のバンドによって鼓膜経由で流し込まれたのだからたまったものではありません。アイドルの中川翔子ちゃんは中坊の時に松田聖子の『裸足の季節』を聴いて失禁しそうなほど興奮し、その後5年ほど聖子ちゃん以外の曲をまったく聴かなくなったように、僕は中二の夏に筋少の「バトル野郎〜百万人の兄貴〜」を聴いて以来6年、他の曲を一切聴かず筋少だけをただひたすら黙々と聴き続けるというクールな青春を送りました。クールすぎて誰とも音楽の話題がかみ合わなかった。あの頃、インターネットというものがあればなあ。