妖怪との組み手に生涯を捧げた異能の空手家・中田終山の自伝刊行を記念して「月刊通信カラテ」において中田終山特集が組まれ、その一企画として中田氏へのインタビューがなされた、という想定でもって架空インタビュー記事を作成していたところ、いつのまにか陽が沈んでいて、せっかくの休日が終わりかけているじゃないか。ゲーッ、秋の日はつるべ落としとはよくも言ったものだゼー！

「天狗が最強の妖怪？　馬鹿言っちゃいかんですよ。最強はウブメだよキミィ！　あいつの腕力は、並の横綱以上だよキミィ！」などと、数多の妖怪を蹴り殺した実体験に基づく最強妖怪論を口角泡飛ばして講釈する中田終山先生（架空）の発言をまとめているだけで楽しくて楽しくて。しかし出来上がったフェイク記事、どこかに投稿するあてもなく、なんというか、無為だ。休日を無為に過ごしてしまった。来週こそは、もっと真面目な小説を書くとか、きゃわゆい女の子とデートするとか（きゃわゆいハニーを連れて行きたいスポットはここだ！）、そういう生産的なことに休日をあてよう。

　無為なものばかり書いてはじっと手を見ているあわれな僕ですが、縁あってポプラ社刊行の単行本に自作の短編怪談が二作ばかり載ることになりました。売り上げの0.xパーセントが僕へのお駄賃となるので、皆さんはこぞって何冊もご購入すればいいと思います。皆さんのがんばりに応じて、僕の休日の過ごし方に「小岩のとらふぐ亭で安いコースのふぐ料理を食べる」「マイナスイオンを含んだ温風を噴き出すドライヤーを買いにヨドバシカメラへ出かける」「ゾンビを手当たり次第ぶっ殺すゲームやりたさにXbox360を購入する」といった選択の幅が出てくるはずです。君たちの小銭は、僕の財布と、見えない絆で……そう、つながって、いるんだ！