ターッ！　陽はまた昇るぜ何度でも！
　ということで、舞台の下手方向より超人百二芸が一技・烈火太陽脚を放ちながら壇上に闘将大登場した僕です。か……いつもながらかっこいい！　そして闘いの大地に夕陽が幕をおろした……

　いわゆる出オチみたいなもんなので、今日は他に書くことが特になかったりするんですけど。しかしながら、これで日記を終わるのもなぜか癪なので、えーと、一昨日鞄を購入し、そいつを提げて通勤するのがウキウキ楽しい、という、とりわけどうでもいいことを書くことにします。

　僕はNHK教育「バクさんのかばん」を観て育った世代、いわゆるかばん世代なので、かばんというものに対して格別の感情を抱いていて、さらに言うなら男の価値はかばんで決まるとさえ思っていて、男子たるもの立派なかばんを持つことが出来て初めて一人前の偉丈夫たりうる、というかばん信仰の信奉者であるのです。

　 そういったクールな信念をもっていながらも、恥ずかしながら告白いたしますと、今まで通勤時に使用していたのは唐草の風呂敷。そいつにノートとか下敷きとかカンペンとかアルミの弁当箱とか立川文庫の忍者小説とか、そういった仕事・ビジネスに必要なものいっさいがっさいをクルリと包んで手に提げて通勤しておったのですが、おれももう三十路がちかいことでもあるから、ここらで風呂敷は卒業し、そろそろ鞄の所有、いわゆる“一革一鞄のあるじ”というものを考えてみてもよいのではないかな、むふふ、などと考え、新宿は伊勢丹百貨店の地下にある鞄商のもとへ万障お繰り合わせのうえ来店し、店内の鞄ディーラーに自分の欲しい理想の鞄像といったものを身振り交えて説明し、そうして遂にシンプルな黒革のブリーフケース購入に成功したのでした。遂に買った！　僕が鞄を！　事ここに至るまでは実に苦難の道であったことであるよ！　と書こうと思ったけど、よくよく考えてみると、特に苦労とかはしてなかった。

　 かくして本日は鞄通勤初日、マイファーストカバンデーだったのですが、もうなんつうの、鞄通勤、いいね！　いいよね鞄通勤！　楽しくってしょうがない！　そこゆく通勤者どもよ、見よ、おれのかばんを見よ！　ははは。わはは。がはは。みたいなかんじで、エニタイム呵呵大笑。通勤時間四十分があっという間でした。仕事終わりの帰り道もあっという間で、玄関前まで戻ってきてしまったものの、このまま家に入るのも勿体ない気がしてきて、もう一度会社まで通勤しようかと思ったくらいです。あいにく今夜は家で映画『リフレジレイター　人喰い冷蔵庫』を観るという大切な予定があるためダブル出勤は諦めたのですけれど。

　 そういうわけで、かっこいい鞄を持って歩くという、ただそれだけの行為が楽しくてしょうがなかったのです。明日の出勤が楽しみだなあ。楽しみすぎて眠れないかも。なんつうかバカみたいですよね。でもいいんです。
　 ちなみに、も一つ楽しみなことといえば、、今晩はイカスミのスパゲティーを食べたので、明日のウンチョスの色もこれまた楽しみです。なんつうかバカみたいですよね。というかバカですかね。でもいいんです。いいですかね。