なんかずっと『ファイアーエムブレム』ばっかりプレイしているので、さして書くこともないのだなあ。生産性のない日々だなあ。せっかく昔のイギリス人、ジョン・ケイが

「うおー、飛び杼がでけたー。これさえあれば糸から布がチョッ速で織れるんじゃーい！」

などと声高に叫んで紡績業の生産性を飛躍的に向上させる自身の大発明を世に知らしめ、あるいはそれに触発された他のイギリス人たちも競うようにして

「うおー、ジェニー紡績機がでけたー！　ちなみにジェニーとはワシのカカァの名前じゃーい！」
「ほしたらこっちは水力紡績機じゃーい！」
「おんどれらー、こちとらミュール紡績機で勝負じゃーい！」

と次々と新技術を発明し、後世の歴史家をして

「あーっと、いよいよ産業機械の発明合戦は百花斉放百花繚乱の様相を呈してまいりました！　……これは言うならば革命！　まさしく産業の革命、名づけて産業革命だァーッ！」

と興奮せしめた産業革命をおこし、以後人類の工業生産性、およびGDP、GNPなどは軒並み上昇し続けてきているというのに、彼らの遠い後輩である僕が、日曜の朝っぱらから『ファイアーエムブレム』などに精を出し、ストーリーが進んでいるならまだしも、何度同じステージを繰り返しても仲間が死ぬのでカンシャクを起こしてリセットを繰り返すことつごう十五回、朝からただの一ステージも話が進んでいないというのはどういうことだろうか。生産性ゼロだ。ゼロというのは昔のインドの人が考えた観念で、それはつまり有に対する無、なにもない、無為、無駄、要するになんらまったく生産されたものがないということなんだ。

　 後進の人類のため、少しでも産業の生産性を上げるために愛とガッツで頑張ったジョン・ケイやハーグリーブス、アークライト、カートライト、クロンプトン、ワット、ニューコメン、スティーブンソンといった伝説超人（レジェンド）たちに顔向けが出来ないので僕は死のうと思います。あと三回くらい『エムブレム』に挑戦して、それで先に進めなかったら死のう。

　 いや、このステージは難しいからあと三回というのは酷だ。五回くらいはチャンスがほしい。そのくらいやれば諦めがつくというものだ。

　 というかまあ、今夜の九時くらいまでにこの面をクリア出来なかったら、ということにしよう。九時までにクリア出来なかったら、日曜洋画劇場で地上波初放送の『ヴァン・ヘルシング』を観て寝よう。楽しい休日だった。