会社を休んで口腔外科に赴き、親知らずを抜いてもらって来ました。えーん、痛かったよー。

　みたいなかんじでね。ふとしたことで会社を休むナイーブな会社員です。ちなみに十年前の先週は、雪が降ったので成人式に行かずセガサターンで遊んでました。ハタチの魂百までとはよく言ったもの。いつまでも学生気分でがんばります。

　午前中で術式が終了したので、午後はのんびり趣味の百合小説を書いて過ごしていたのですが、百合描写の書きすぎと抜いた歯の痛みで発狂しそうになりまして。気を紛らわすためニコニコ動画を漁っていたところ、ドラマ版『栞と紙魚子』に行き当たりました。

　 諸星大二郎先生の描くクセの強い怪奇マンガを何より愛してやまない僕としては、基本設定をずたずたに改変してしまっているドラマ版は原作ファンの見地からいって絶対に許せない筈なのですが、本作に限ってはなんだか妙に憎めないので困ります。というか全編がシュールすぎてやたら面白い。僕にはあまりにツボすぎる。

　 ギロチン台の刃を武器に自殺館の主人と死闘を繰り広げる栞とか、女子トイレにやたらこだわるストーリー展開とか、嘔吐描写への愛着とか、『ねじ式』を想起させる不可解なやり取りとか、アイドルを起用したテレビドラマの作りとしてはあからさまにおかしい。これは本当にアイドルドラマなのだろうか。作った人の頭は大丈夫なのだろうか。作った人はちゃんとごはんを食べて十分な睡眠を取り、健全な社会生活を営んでいるのだろうか。

（ ……と思って公式サイトを調べてみたら、演出は井口昇さんなんですね。納得。だから栞がギロチン鎖鎌とか装備してんのか。海よりも深く納得。海底鬼岩城レベルで納得。井口さんの『片腕マシンガール』、期待してます。）

　諸星ファンには非難轟々な気がする本シリーズですが、僕はひっそりと支持します。毎週土曜が楽しみです。