4月3日(土)



 てのひら怪談シリーズの新作『てのひら怪談 庚寅』がポプラ社より今夏刊行の予定ですが、今回も拙作を掲載して頂ける運びとなりましたよと。
  なお、僕の怪談はいつにもまして恐ろしい話ですので、読んだら最後、恐怖と尿意のあまり膀胱が炸裂して死ぬと思います。でも、きみの購入した書籍から発生した印税はめぐりめぐって僕のふところに入るので、きみの死はけっして無駄死にではないゾ!

 ちなみに、今まで単行本と文庫本合わせて五冊が刊行されている同シリーズですが、僕にとって今回の『庚寅』がいつにも増して趣深いのは、今まで各所で競作させて頂いている紺詠志さんの初参加。講談社の『ショートショートの広場』でもご一緒させて頂いているので、商業誌での同時掲載は二度目ということになります。エーシさんの『てのひら』参戦は僕にとってものすごくモチベーションが上がる出来事なので、次回のビーケーワン怪談大賞にもふるって参加します。

 それとそれと、次回の文学フリマにおきまして、妖怪サークル『夜道会』の発行する妖怪同人誌「へんぐえ」に拙作を寄稿しておりますので、もし機会があればこちらも手にとって頂けますと幸甚です。
  なお、僕の妖怪小説は妖気にみちみちておるので、読んだら最後、赤ん坊を抱いた妖女がきみの家までやって来て彼女の子どもを抱かせられ、その赤ちゃんは質量保存の法則を無視してどんどん重くなるため築四十年を越えるきみんとこのボロ家屋二階の床を突き抜け赤ちゃんもろとも階下に落下。相対的にきみよりも重くなった赤ちゃんは先行して落下し(ゆでたまご理論)、よちよちあんよできみの首をホールドしたロビンスペシャルが見事にきまり、君は「ゲホッ」などといった断末魔と共に口から血を吐き、まあなんにしても死ぬと思います。なんせ超人幕僚長の必殺技だもん。そりゃ死ぬよ。うん、死ぬ死ぬ。

  なぜに僕はそんなにきみを殺したがっているのか、なんかもう自分でもよくわかりませんが、まあとにかくよろしくね! ほんとは死なないからね!