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イージーオーダーのスーツを作ってきました。体のあっちこっちを尺でもって計られたわけなんですが、店のおじさんに「女の子のように首が細くてうらやましいですね。首が細いからさぞおモテになるでしょう」と世辞を言われました。もー、やだなあおじさんたら、僕の属している共同体はタイ北部に位置する首長族の村とかではないので、いくら首が細くたってさほどモテはしませんよー！ というか、“首の細さ”というのはセックスアピールになりうるんでしょうか。初めて聞きました。サザエさんとかを見るととても細い首をしているけど、単に気持ちが悪いだけじゃないかしら。 まあ、それはおいておくとして、それよりも僕は店のおじさんに言いたい。お世辞を言うに際して、僕の体はクビ以外に褒めるところがないのかと。なんかもうちょっと他に見出してくれよと。 はーあ。それにしたって。土人の村でもかもめ第三小学校でもどこでもいいから、女子にモテる社会のなかで暮らしたいものですよ。ねー。 読者の皆様へ この日記には、黒人をはじめ、多くの外国人が登場します。それらの一部が、未開発時代の姿であったり、過去の時代を誇張した表現になっていたりして、現在の状況とは大きく違うところがあります。 最近、このような書き方は黒人や一部の外国人に対する人種差別につながるとの指摘がなされております。そのような表現の入った日記を発表したついさっき、作者には差別意識はそれほどなかったと思いますが、今日、こうした表現を差別と感じる人がいる以上、その声には真剣に声をかたむけねばなりません。 もちろん私たちは、あらゆる差別に反対し、差別がなくなるように努めてまいります。しかしながら、作者がすでに故人（1月23日の日記参照）で、第三者が作品に手を加え改定することは、著作者の人格権上の問題ともなりかねないと同時に、この問題を考えていくうえでの適切な処置ではないと思います。 私たちが今、ヒモロギの日記を原作のまま公開いたしますのは、作品の根底に流れる「人間愛」「生命の尊さ」等のテーマを広く社会に訴えることに意義を求めるからです。 読者の皆様にも、この日記に接するのを契機に、差別に対する認識の過去と現状の違いを把握され、かつまた、この問題に対する理解をより深めていただければと考えております。 ヒモロギプロダクション一同 |